カトリックさいたま教区
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信仰講座 ARCHBISHOP COUSE

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■ 第30回「修道生活の霊性」  2018. 4.25説教


厳立シトー会那須の聖母修道院
スコラスチカ大久保香修道院長祝福式ミサ勧めの言葉

第一朗読:箴言2.1-9
第二朗読:コロサイ3.12-17
福音朗読:ルカ22.24-27

この度、スコラスチカ 大久保 香さんが修道院長に就任されました。本日は祝福式のミサにあたり、一言、勧めの言葉を申し上げます。
主イエスは、本日の福音の中で言われました。
「あなたがたの中で一番偉い人は、一番若い者のようになり、上に立つ人は、仕える者のよぅになりなさい。」(ルカ22・26)
スコラスチカ 大久保 香さんが修道院長に選ばれたのは、この那須のシトー会の共同体の皆様にお仕えするためであります。どうか、この日に、主イエスからお聞きしたことを、生涯胸に深く刻んでくださるようお願いいたします。

第二朗読はコロサイ書からとられております。わたくしの心に特に強く響いた言葉は次の部分です。
「互いに忍び合い、責めるべきことがあっても、赦し合いなさい。」(コロサイ3・13)
共同生活は、お互いに赦しあい、忍耐することによって成り立っております。人間は不完全なものであります。どんなに努力しても、自分自身の欠点を完全に直すことはできないかもしれません。そして、人は病気になり、あるいは体調を崩すこともあり、齢を取って行きます。お互いに助け合い、赦し合い、助け合っていく修道生活の中で、修道院長は、会員の日々の生活と生き方の要となり、模範を示す、という非常に大切な役割を担うのであります。場合によって、つらいこと、非常にストレスになることもあるかもしれませんが、今日の第二朗読の言葉を思い起こしてください。あなたをお選びになった神様は、あなたに必要な恵みを与え、そして、いつも導いてくださいます。

三つ目の言葉、それは、今日の朗読からではなく、わたくしの心に浮かんできた、同じ使徒パウロの述べている言葉、ローマ書12章10節の言葉です。
「兄弟愛を持って互いに愛し、尊敬を持って互いに相手を優れた者と思いなさい。」
このパウロの言葉、聞くたびに、読むたびに、どういう意味をわたしたちに告げているのだろうかと考えさせられます。このパウロの言葉を前後から考えてみますと、わたしたちは皆キリストの体をつくっているのですよ、という教えが背景にあり、そこから、この「互いに相手を優れたものと思いなさい」という教えが出てきているのかもしれないと思います。皆、わたしたちはキリストの体の部分をつくっています。それぞれの部分は、キリストの体のためになくてはならない、大切な役割を与えられています。それぞれの人が自分の役割を果たすことによって、キリストの体は成長していきます。
今の社会、特に、日本の社会は、競争ということと管理ということで成り立っているような気がします。わたしたちの共同体はそうではない。お互いに比べ合って、どちらが優れているかということを問題にする、そういうわたしたちの関わり方ではありません。互いに自分にはない良い点を持っている人、自分には与えられていない長所を持っている人、自分にはできない、自分が持っていない役割をお互いに持っている人同士として、お互いに、かけがえのない存在として、大切にするようにいたしましょう。
以上は、主イエスの言葉、使徒パウロの言葉についてのわたくしの思いであります。

最後に、もう一つ付け加えたいと思いました。それは、教皇様、フランシスコ教皇の「ラウダート・シ」という教えについての思いです。
わたしたち人間は、神様から与えられたさまざまな賜物である、自然、大地、すべての被造物とのより良い関わりの中で生きるよう召されています。人間は、他の被造物とのよりよい交わりに中で、人間として、神様に喜んでもらえる存在として成長することができるのだと思います。皆様の修道生活の中に、大自然の中での労働作業ということが霊的生活の大切な部分をなしている、とわたくしは理解しております。それは、今の社会に欠けていて、社会が必要としている、最も大切なことではないかと思います。通常の人は、皆さんのような生活はできない。できるだけその生活に近づくように努力はしなければならないと思いますが、皆様は特に恵まれた者として、自然の中で、自然との和解、調和を日々生きる者であり、その模範を人々に示していただけると、いただいておりますが、大変ありがたいと思うのであります。
司式者としての勧告は以上でございますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。

(信仰講座 修道生活の霊性)



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