カトリックさいたま教区
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信仰講座 ARCHBISHOP COUSE

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■ 第24回「洗礼とは」  2018. 3.31説教


復活の主日 復活の聖なる徹夜祭 
2018年3月31日 浦和教会

第1朗読:創世記1.1、26-31a
第2朗読:出エジプト14.15-15.1a
第3朗読:イザヤ 55.1-11
第4朗読:エゼキエル36.16-17a,18-28
使徒書朗読:ローマ6.3-11
福音朗読:マルコ16.1-7


福音
安息日が終わると、マグダラのマリア、ヤコブの母マリア、サロメは、イエスに油を塗りに行くために香料を買った。 そして、週の初めの日の朝ごく早く、日が出るとすぐ墓に行った。
彼女たちは、「だれが墓の入り口からあの石を転がしてくれるでしょうか」と話し合っていた。 ところが、目を上げて見ると、石は既にわきへ転がしてあった。石は非常に大きかったのである。
墓の中に入ると、白い長い衣を着た若者が右手に座っているのが見えたので、婦人たちはひどく驚いた。 若者は言った。「驚くことはない。あなたがたは十字架につけられたナザレのイエスを捜しているが、あの方は復活なさって、ここにはおられない。御覧なさい。お納めした場所である。
さあ、行って、弟子たちとペトロに告げなさい。『あの方は、あなたがたより先にガリラヤへ行かれる。かねて言われたとおり、そこでお目にかかれる』と。」


説教
復活徹夜祭は、わたしたちの教会の伝統が伝える、最も荘厳で、最も豊かな典礼であります。第一朗読は創世記で、神が6日間にわたって、創造を行い、6日目に人間を創造したと告げています。
「神はお造りになったすべてのものを御覧になった。見よ。それは極めて良かった。」
この世界は神がお造りになった世界、美しく良い世界であります。しかしながら、わたしたちが生きているこの世界には、さまざまな問題が存在していることをわたしたちは知っています。災害、病気、障害、更に、戦争、紛争、飢餓、貧困など、そして更に、わたしたち人間の罪という問題が存在しています。まさにこれは、混沌とした闇の状態であると言ってもよいのではないだろうか。
創世記1章の初めには、
「地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた。」
となっているのであります。神の創造というのは、混沌とした闇の世界に神の霊が働き、光が差し、闇が消滅し、神のお望みになる秩序が確立されていくことであります。その神の創造のわざが完成しますと、本当に神のお望みになる世界が現出する。神の創造のわざはまだ進行中であると言わなければならないと思います。先ほど、創世記の朗読の後で、司祭は祈りました。
「全能永遠の神よ、あなたは万物を、み手の業として美しく造ってくださいました。時が満ちて、キリストの過ぎ越しによって新たにされた世界は、時の初めに造られたよりもさらに美しいものであることを、あがなわれた民に悟らせてください。」
新たにされた世界、それは新約聖書、黙示録が伝える、新しい天と新しい地に他ならないのであります。
さて、復活徹夜祭は、洗礼が行われる時であります。今日、洗礼を受けられる方にお話ししたいと思いますが、洗礼を受けた皆さんも、もう一度洗礼の意味を思い起こし、洗礼の意味を日々新たに生きるようにしていただきたい。先ほどの使徒パウロの手紙の朗読にありましたが、洗礼とは、キリストの死と復活にあずかることであります。古い人がキリストと一緒に死に、そして、キリストと一緒に新しい人になって生きることを意味しています。
エゼキエルの預言の朗読が行われました。
「わたしはお前たちに新しい心を与え、お前たちの中に新しい霊を置く。わたしはおまえたちの体から石の心を取り除き、肉の心を与える。」
神の戒め、神の言葉、神の霊の働きに頑固に聞き従わない、そういう人々の心を取り除いて、神の言葉、神の戒め、神の勧めに、謙虚に、素直に聞き従うことのできる、そういう心をあなた方に授けますという意味であり、それが洗礼となって実現したと考えられます。
洗礼式の時はこれからですが、白衣の授与が行われます。
「あなたがたは新しい人となり、キリストを着る者となりました。神の国の完成を待ち望みながら、キリストに従って歩みなさい。」
キリストを着た人として歩む、歩み始めることが、洗礼の意味であります。
さらに、ローソクの授与という式もあります。この復活のローソクから光を受けて、キリストの復活の光を人々に示す人となるのであります。
すでに、洗礼を受け、さらに堅信の秘跡を受けたわたしたちは、今日の復活徹夜祭の典礼、本当に美しい、豊かな内容を与えてくださる教えをもう一度味わいながら、わたしたち自身、新しい人、白い衣を着せられた、キリストにおいて新しく生まれた人として、キリストの霊に従って日々歩む人として、これからも歩んでいきますという決意を新たにいたしましょう。




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