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2018.3.28 (水) 聖香油ミサ 前橋教会
第一朗読:イザヤ61・1−3a、6a、8b−9 第二朗読:黙示録1:5〜8 福音朗読:ルカ4:16〜21 説教 桜の花が美しく咲いている、この前橋の教会に集まって、今年の聖香油のミサをお献げいたします。思い出してみると、4年前もこの前橋で聖香油のミサを献げました。それは4月16日でした。その前に、3月21日、山口一彦さん、高橋史人さんのお二人が司祭に叙階されています。そこで、司祭の叙階の時にしていただいた約束について話しました。そして、次のように言ったのであります。 「司祭は自分の務めを実行するに際して、試練に出会い、また、誘惑を受けることが少なくありませんが、主イエスに倣い、試練に打ち勝ち、誘惑を退け、互いに赦し合い、励まし合い、互いのために祈るようにしなければなりません。」 その翌年は、浦和教会で聖香油のミサを献げました。聖香油のミサというのは、司祭のためのミサのようなミサなので、どうしても司祭についての話が多い。やはり、同じように、司祭に叙階される時の約束の更新について述べています。そして、その年は、わたしども日本の司教がローマの使徒座(バチカン)訪問の年で、帰国して間もなくの時でありました。そこで、その時には、日本の司教団が教皇庁を訪問し、教皇様にお会いました、ということを一言付け加えております。 その翌年は、水戸教会、3月23日でした。 聖香油のミサは司祭職制定の記念のミサですので、この時も、司祭の務めについて述べています。このときはさらに、司教の務めについても述べました。そして、さいたま教区の司教と司祭は、次のようなことを心掛けましょう、と述べています。 1. 霊的生活を大切にし、祈りに熱心であること。 2. 多国籍教区として国籍、言語、文化、習慣等の違いを尊重しながら、キリストにおける交わりと一致を推進すること。 3. 司祭の生涯養成と霊的生活の指導と配慮に特に注意を払うこと。 4. 精神的に不安定な人々の保護、指導、援助に配慮すること。 そして、昨年は宇都宮の松が峰教会でした。その時には、聖香油のミサにおいては、三種類の油が祝福され、聖別される、という話をしました。 信者はみんな油を塗っていただいています。それが「塗油」ですが、塗油とは、聖霊の力、聖霊の助けを表しています。塗油を受けた人がキリス者です。みんなイエス・キリストのようになっている。ですから、キリストになっているのですから、キリストの働きをしましょう、できます、という話をしたわけです。 そして今日を迎えました。去年の続きになりますが、この聖香油、クリスマといいます。そこから、キリスト者という言葉が生まれているわけです。油を注がれた人がメシア、キリストです。ですから、イエス・キリストはお一人しかいないわけですけれども、わたしたちはそのキリストにつながる者、キリストの弟子として、油を注いでいただき、油を塗っていただいた者です。 いつ、油を塗ってもらったでしょうか。洗礼、堅信の時です。司祭、司教はさらに、その上で、また、叙階の時に塗油を受けています。 そこで、さいたま教区はこの一年、宣教・福音化年として、教区をあげて、みんなで、イエス・キリストからいただいた教会の使命を一生懸命やって行こうと努めてきました。そのための準備として、四県で、それぞれ、自分の信仰を、自分の言葉で、自分のやり方で述べ伝える準備の研修会をしてきました。自分が信じていること、自分がこの世界の中で信者として生きているということを、他の人に言い表すとしたら、どういうように言うのでしょうか。そのための準備の勉強会をしましょう、ということで、四県で色々な企画があり、その研修プログラムが今終わろうとしています。復活祭の後、宣教・福音化年の第二年目に入ります。二年目はもっとしっかりやりましょうと話し合っております。 今日は、「二年目に向かって、よろしくお願いします」という、このお願いのプリントを各教会にお渡しします。ポスターも作っていただきました。信仰を分かち合う集い、わたしの信仰体験の集いを開いていただけないでしょうか。そんなに度々開催は難しいので、今年度は2回くらい、春と秋とか、適当な時、適当なところで、それぞれ集まって、今年一年はどのように過ごしたか、そして、どういうことで自分の信仰の目覚め、活性化というのか、そういうことがあったのか、ということを話し合っていただきたい。あるいは、そもそも、わたしはどうして信者になったのか。そして、他の人に説明するとしたら、どういうような言葉で説明できますか。あるいは、自分の人生の色々な場面で、自分は信仰があったので、支えられた、とか、あるいは、他の人との関係で、こういうような素晴らしい、嬉しいことがあったのです、とかいうことを話していただけないだろうかと思います。 どっかの本に書いてあることをテキストにして勉強するということも大切で、いいのですけれども、それは脇に置いておいて、自分の言葉で、自分の体験を話し、分かち合うという集いをしていただけないでしょうか、というお願いを、今日いたします。新福音化委員会とわたくしとでこのような文章を作りました。あとは開催予定を記入するフォーマット、いつ、どこで、どういうふうにやるか、ということを書いていただくための用紙も、用意していただきました。 この機会に、わたしも、一信者として、わたしはなぜ信じたのか、どう信じているのか、ということをもう一度見直しをしております。 人それぞれ、色々な時、色々な動機で信者になっていると思います。日本において、キリスト者は非常に少ないです。諸教会、諸教派、全部合わせても人口の1%くらいと言われているわけです。人数は少なくとも、あの人たちはイエス・キリストを信じ、イエス・キリストとともに、イエス・キリストに支えられて歩んでいる人なのだと思っていただけるような教会でありたい。よく見ると色々な問題があるのかもしれないが、でもしっかりと歩んでいるねと、わたしもそういう人々の仲間になりたいな、と思っていただけいるような、わたしたちでありたいと。 聖香油のミサは、司祭、助祭が集まってあげるミサということなのですけれども、今日、こんなに多くの信徒の方が集まってくださって、本当にありがたく、嬉しく思います。司祭の数も減ってきましたし、病気の方もいますし、充分な働きができないのですけれども、全員で、教会の使命をよりよく果たそうと考えます。 司祭の皆さんには、信徒の方が働きやすいように、やりやすいように、元気を出して、勇気を出して、働けるように励まし、導くように、よろしくご配慮の程をお願いする次第であります。 この宣教・福音化年二年目に向けて、信仰を分かち合う集い開催のお願いをご覧いただき、わたしたちの教会の務め、福音宣教を全員で行うようにしたい。聖霊の助けを願って祈りましょう。 |
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