カトリックさいたま教区
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2017.11.19 (日)  埼玉東ブロック 合同堅信式


年間第33主日、大宮教会

第一朗読  箴言 31:10-13、19-20、30-31
第二朗読  テサロニケの信徒への手紙 一 5:1-6
福音朗読  マタイによる福音書 25:14-30 △25:14-15、19-21

 本日は年間第33主日です。ミサの中で埼玉東ブロックの合同堅信式が行われます。
 来週の主日は「王であるキリスト」の祭日であり、待降節がもうすぐとなってきました。待降節が近づくと主イエスの再臨を告げる福音書の個所が朗読されます。先週の福音は花婿を待つ10人のおとめのたとえ話でした。今日の福音はタラントンのたとえ話です。
 一タラントンとは20年分の給与に当たる金額であるとのことであり、大変な金額ですが、これは譬えです。人それぞれ、神様から与えられている能力、財貨、宝物があります。人によってその内容や分量は違いますが、だれでも与えられた才能を生かして神様にお仕えし、神様のお望みを行わなければなりません。わたしたちキリスト者の日々は、与えられた善きものを使って神のみ心を行うことにあります。
 それでは、神のみ心を行うとは何を意味しているでしょうか。
 わたしはここで、「平和を実現する人々は幸い」という主の言葉、そして、ここ、この大宮教会で行われた平和についての勉強会を思い出します。
二年前の9月、ここ大宮教会で、カトリック司教協議会諸宗教部門主催によるシンポジューム「平和のための宗教者の使命」が行われました。非常によい集いでした。この時、仏教の先生が話された内容が強くわたしの心に残っています。
それは「三毒」という話でした。
 ご存知のように、有名なユネスコ憲章で言われていますように、「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない」のです。しかし、人間の心の中には平和を妨げる毒がある、仏教では、この毒には三つあり、それぞれ「貪(とん)、瞋(じん)、癡(ち)」と言います。
貪(とん)とは、むさぼるということ、瞋(じん)とは、嫉み、妬み、怨み、瞋り(いかり)を言います。癡(ち)とは、無知であること。無明と言います。真実を知ろうとしないこと。相手の立場に立って相手のことを知ろうとしないこと。自分の本当の姿を知らないことです。人はみな、この三毒に侵されています。この三毒をなくすためには修業が必要です。
そして、この修業とは、結局、「自分のことを忘れて人のために尽くす」修業のことであり、それは慈悲の行いであると思います。
 そこで思い出すのは、「いつくしみの特別聖年」の教えです。教皇フランシスコは、「天の父がいつくしみ深いように、あなたがたもいつくしみ深いものでありなさい」と教えています。そして、いつくしの行いを実行するように勧めました。 いつくしみの業には、身体的な行いと精神的な行いがあります。身体的ないつくしみの業とは次の7か条です。
1. 飢えている人に食べ物を与える。
2. 渇いている人に飲み物を与える。
3. 着る者のない人に衣服を与える。
4. 宿のない人に宿を与える。
5. 病者を訪問する。
6. 受刑者を訪問する。
7. 死者を埋葬する。
精神的ないつくしみの技とは次の7か条です。
1. 疑いを抱いている人に助言すること。
2. 無知な人に教えること。
3. 罪びとを戒めること。
4. 悲嘆に暮れている人を慰めること。
5. 人の侮辱を赦すこと。
6. 煩わしい人を忍耐強く耐え忍ぶこと。
7. 生者と死者のために祈ること。
この精神的ないつくしみの業は決して易しいことではありません。そうできるためには準備が必要です。神の助けが必要です。
今日堅信の秘跡を受けるみなさん、皆さんは聖霊の7つの賜物を受けてこのいつくしみ業を実行する者となるのです。よく祈り、神の助けを願って人を助け励まし導く善い行いに励むようにしましょう。聖霊の助けを願って、「貪(とん)、瞋(じん)、癡(ち)」の三毒に負けないように励んでください。
 聖霊の導き、聖母の助けがありますよう祈ります。

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