カトリックさいたま教区
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カトリックさいたま教区

祈りの場 PRAYER CORNER



「主よ、わたしたちにも祈りを教えてください。」

(ルカ 11:1)


キリスト者の祈り

キリスト教の祈りの形には、祝福と礼拝、願いと執り成し、感謝と賛美があります。(1)祈り方は、感謝の祭儀であるミサをはじめ、主の祈り、教会の祈り、黙想、霊操、ロザリオ、その他の信心業などたくさんあります。でも基本的に、キリスト者の祈りとは「心を神に上げること、あるいは神のみ心にかなう善を神に願うこと」です。(2)神こそが人間の幸福の源であり、すべてのものは神から来て、神によって完成されるとキリスト者は信じるからです。

神はつねに人間と出会うために来られます。祈りとは、わたしたちに近づこうとするこの神の恵みであり、三位一体の神との親しい「人格的で生き生きとした関係」そのものです。(3)絶えず父なる神との交わりのうちにおられたイエスの全生涯は、まさに祈りそのものでした。(4)

また、すべての人々の救いのために「大きな叫びと涙をもって祈りと願いをささげ(ヘブライ5・7)」られたキリストは復活ののち、今もなお永遠にわたしたちのために祈り続けておられます。(5)キリスト者の祈りは、信仰のうちにこのイエスの祈りに結ばれ、「御父との愛の交わり」となるのです。(6)

「体は一つ、霊は一つ(エフェソの信徒への手紙 4・4 )」と聖書にもあるように、同じ聖霊がキリストのうちに、全教会のうちに、また受洗者ひとりひとりのうちに働いておられるので、キリストの神秘体である教会共同体は祈りの中で一致します。(7)


祈りによって強められる

「キリストの毎日の活動は祈りと深く結ばれ、それはあたかも祈りから出てくるように、朝早く起きては祈るために荒れ野や山に退き、あるいは夕暮れから夜明けまで夜どおし祈りのうちに過ごされ(まし)た」。(8)キリスト者はこの師であるイエスの祈る姿にならって祈ります。(9)

わたしたちは、主を離れては何一つなし得ません。(10)わたしたちの祈りを聞かれる主ひとりが、わたしたちがたずさわる仕事に効果と繁栄をもたらすのです。(11)キリスト者の生活は聖書の食卓と聖人たちのことばによって養われ、祈りによって強められます。(12)

色々な理由で祈れないときもあります。そのようなときは忍耐をもって、神にすべてを信頼して聖霊に助けを願います。(13)聖パウロは言います。「“霊”も弱いわたしたちを助けてくださいます。わたしたちはどう祈るべきかを知りませんが、“霊”自らが、言葉に表せないうめきをもって執り成してくださるからです。(ローマの信徒への手紙8・26)」祈ることによって、わたしたちの祈る力も強められます。

「祈りとは、わたしたちを愛してくださっていると分かっているかたと幾度も二人きりで対話をし、友情を深めること」とアビラの聖テレサは言いました。(14)皆さんにとって、祈りとは何ですか。日々の祈りについて考え、深めてみませんか?



<引用・参考文献>
(1)『カトリック教会のカテキズム要約』第四編 キリスト教の祈り「第一部 キリスト教的生活の中での祈り」、550
(2)『カトリック教会のカテキズム要約』第四編 キリスト教の祈り「第一部 キリスト教的生活の中での祈り」、534
(3)『カトリック教会のカテキズム要約』第四編 キリスト教の祈り「第一部 キリスト教的生活の中での祈り」、534
(4)『カトリック教会のカテキズム要約』第四編 キリスト教の祈り「第一部 キリスト教的生活の中での祈り」、542
(5)『聖務日課』総則 「第一章第一節4.父に祈るキリスト」
(6)『カトリック教会のカテキズム要約』第四編 キリスト教の祈り「第一部 キリスト教的生活の中での祈り」、545
(7)『聖務日課』総則 「第一章第二節7.教会はキリストの祈りを続ける」
(8)『聖務日課』総則 「第一章第一節4.父に祈るキリスト」
(9)『聖務日課』総則 「第一章第一節4.父に祈るキリスト」
(10)『聖務日課』総則 「第一章第三節18.司牧活動の頂点であり源泉である」
(11)『聖務日課』総則 「第一章第三節18.司牧活動の頂点であり源泉である」
(12)『聖務日課』総則 「第一章第三節18.司牧活動の頂点であり源泉である」
(13)『カトリック教会のカテキズム要約』第四編 キリスト教の祈り「第一部 キリスト教的生活の中での祈り」、561
(14)教皇ベネディクト十六世『女性の神秘家・教会博士』、「アビラの聖テレサ」、カトリック中央協議会、ペトロ文庫(2011年)